カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
「お前も残業か?」


「今日は珍しく定時で終わり。これから…ブラブラと銀座に出て『帝都デパート』に行く予定」


「ショッピングか…いいご身分だな。こっちは高木さんのせいで…残業だ」


「高木さん、早速ミスしたの?」


「違う。俺の頼んだ仕事を期限までに出来なくて。本人は呑気は定時に帰ってしまった」


「それは可哀想に。遊佐課長はどうして…高木さんを引き抜いたの?高木さん以上に出来る社員を引き抜けば、良かったのに」


「それは、お前の為に…」


「私の為?」


莉那はキョトンした目つきで俺を見つめた。



「高木さんが居ると、お前に余計な負担がかかるだろ?」



「私の仕事の軽減の為に高木さんを?」


「そうだよ。でも、彼女は俺の予想以上に仕事が出来ないと言うか、やる気がないコトに気づいた」


「だって、彼女は人一倍結婚願望強いから…会社には婚活に来てるのよ」


「婚活なら外でやればいいだろ?」


「そうだけど・・・」




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