カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
私はメイクを直してお手洗いを出た。


「随分と長いトイレだな…莉那」


「!!?」


「何してんの?」


「何って…莉那お前を待っていたんだ・・・」


「私を待ってた?」


逸希は咥えていた煙草を口から離して、紫煙を天井に向かって吐いた。


私の脳内の逸希は15歳で止ったまま。


煙草を吸う逸希が別人に映る。



「俺、お前が出席しないなら同窓会なんて来なかった。幹事の川田にちゃんと確認して…来たんだ」


逸希は私と同じ思いで同窓会に出席したの?


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