カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
私は一人休憩室でコーヒーを飲んで身の振り方を真剣に考えていた。


「植野チーフ」


沢木部長が私の元に歩み寄って来た。


「何か御用ですか?沢木部長」


「そうけん制しなくても…」


「長谷田部長に私が退職すると言ったらしいですね」


「君はハッキリと俺に言ったじゃないか…」


「確かに言いましたが…」


「いつまでも君が辞めないから…俺が代わりに長谷田部長に伝えてあげた。それだけだ」


「どうして沢木部長は私に嫌がらせをするんですか?」


「嫌がらせ?」


「これは嫌がらせです。別れを切り出したのは沢木部長の方でしょ?」


「・・・」







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