カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
「逸希の顔を見れば判る。もう全身から幸せが滲み出ている。独り身の俺は羨ましいよ」


侑平さんはソファの背凭れに背中を預け、寛いだスタイルで缶ビールを飲み干す。


「莉那ちゃんのお友達、紹介してくんない?」


「私のお友達ですか…」


「莉那…侑平は女癖悪いから…紹介しない方がいい」


「逸希、酷いぞ」


「本当のコトだろうが」


「逸希と侑平さんって仲いいんですね。大学時代のお友達ですか?」


「アメリカの日本人学校で初めて出来た友達だ」


「へぇー」



「あれから…もう13年か…長続きしてる友達は逸希だけさ」


13年来の友達か…
侑平さんは私の知らない逸希を知っているんだ。羨ましい。











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