カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
心の何処かでは莉那を想っていたが。

交際1年過ぎた頃。


麻生は妊娠したーーー・・・


俺は責任を感じて、麻生にプロポーズしたが、彼女は結婚はしない、中絶すると言い切った。


中絶手術を受ける前に、子供は流産。

俺と麻生の交際はピリオドを打った。別れた後に知った事実に愕然…


―――――麻生の流産は子宮外妊娠が原因で、彼女は二つある卵管の一つを失ってしまったらしい。


「麻生…」


「貴方に責任を取れとは言わないわ」


俺は何も知らずキッチンに立つ莉那の後姿を見つめた。


「でも、逸希…見ない間にイケメンなったわね」


麻生は俺に頬に触れ、スーッと滑らせた。



「麻…生!?」


「莉那…上司と不倫してたコト知ってるの?」


麻生のコトを忘れたワケじゃない。でも、麻生に未練を残してるんじゃない。


麻生のカラダに傷をつけたと言う罪の意識があるから…忘れられないんだ。




俺は莉那を愛していて、これからの人生を共に歩んで行きたいんだ。

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