カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
「でも、麻生のカラダに傷を残したコトは確かだ」


「傷ね…」


麻生は俺に返した封書を受け取った。


「…じゃ~私の交際相手になってくれない?しつこく付きまとう男が居て、困ってるの」


「それは…」


「振りでいいの。カモフラージュよ」


麻生は封書をブリーフケースに仕舞った。


「罪の意識があるなら、それ位してよ。逸希」


「・・・」


「もしかして、私と貴方のコト、莉那に話した?」


「まだ…話はしていない・・・」


「そう。私も莉那に話してないわ。なら、彼氏のカモフラージュは莉那には内緒ね」


「俺はまだ…やるとは決めていないぞ。麻生」


「私、逸希のせいで…子供産めないカラダになったかもしれないよ。それでも、振りをしてくれないの?」


「・・・」



俺は痛い所を突かれて、引き受けるしかなかった。

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