カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
《24》 誤解のキス

莉那side-

「気を遣わせて、悪いな」


「いいえ」


藤ヶ谷副社長のような有名人に売り込んでおけば、自社の商品は注目を浴びるかも。


私は藤ヶ谷副社長を自社のブースに案内。


「君のようなバイタリティのある社員。ウチにも欲しいよ」


ヘッドハンティングのようなお褒めの言葉に口許が綻ぶ。


「どうウチに来ないか?」


「え、ええ~~っ!?」


藤ヶ谷副社長が私を本格的にヘッドハンティングし始めた。


「嬉しい話ですが…」


私は12月31日付で退職する。
就活は正月明けでいいかと思ってたけど。


今ここで、藤ヶ谷副社長の話に乗れば、次の就職先は確保出来る。


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