カモフラージュ～幼なじみ上司の不測の恋情～

「…莉那、私と逸希の別れた理由知ってるのよね」


「誰に訊いたの？」


「藤ヶ谷冬弥」


「私に同情なんてしなくていいのよ」


「私は同情なんて…」


「じゃどうして別れたの？」
麻生は私を詰りつける。

「それは…色々とあって・・・」
私は彼女の迫力に負けて語尾を濁し、歯切れの悪い返ししか出来なかった。

「その色々に私のコト入ってるでしょ？」


「・・・だって、麻生だって今でも…逸希のコト・・・」


「逸希のコトは忘れた。藤ヶ谷冬弥との交際…真剣に考えている所よ」


「麻生？」