カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
「私達はこれで失礼します。行くわよ。藤ヶ谷さん」


「俺の馴染みの店に連れて行ってやるよ」


私と逸希を残して、二人は店を出てしまった。


「…あの二人…付き合ってるのか?」


「藤ヶ谷副社長の猛アプローチに根負けしたみたい・・・」


逸希は麻生の座っていた席に腰を下ろした。



「元気そうだな…」


「逸希こそ、元気そうね…」


「元気だよ…」


「樋渡係長と高木さん結婚するんだよね」


「ああ。挙式日は確か6月15日だと言っていた」


「へぇー。高木さんは6月の花嫁か…」


「高木さんお前を披露宴に招待する予定らしい。スピーチも頼むと言っていたぞ」


「ええ~っ!?」
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