カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
逸希は強い力で私の肩を掴んで、桜の幹にカラダを押し付けた。
「痛い…逸希・・・」
「何で…気づかないんだ?俺は…ずっと・・・」
昔は私よりも背が小さかった逸希。
なのに今は彼の方が背も高くて力だって強い。
逸希の色素の薄い瞳が切なげな光を放つ。
その瞳に思わず息を飲んでしまった。ドクンと大きく跳ねる鼓動の音。
心臓は次第に早鐘のように高鳴った。
「いつもいつも…お前は友達の仲立ちばかりする。莉那お前にとって俺は幼なじみ以外の何者でもないんだな」
「逸希・・・」
逸希は力任せに学ランの第二ボタンを引き千切り、私に渡した。
「俺はアメリカに行く。いい機会だ…お前との幼なじみの関係は解消だ。街で会っても…無視しろっ!」
「逸…希!?」
「じゃあな・・・」
逸希と私はその卒業式を境に『幼なじみ』ではなくなった。
「痛い…逸希・・・」
「何で…気づかないんだ?俺は…ずっと・・・」
昔は私よりも背が小さかった逸希。
なのに今は彼の方が背も高くて力だって強い。
逸希の色素の薄い瞳が切なげな光を放つ。
その瞳に思わず息を飲んでしまった。ドクンと大きく跳ねる鼓動の音。
心臓は次第に早鐘のように高鳴った。
「いつもいつも…お前は友達の仲立ちばかりする。莉那お前にとって俺は幼なじみ以外の何者でもないんだな」
「逸希・・・」
逸希は力任せに学ランの第二ボタンを引き千切り、私に渡した。
「俺はアメリカに行く。いい機会だ…お前との幼なじみの関係は解消だ。街で会っても…無視しろっ!」
「逸…希!?」
「じゃあな・・・」
逸希と私はその卒業式を境に『幼なじみ』ではなくなった。