君と2回目の恋を


俺は、夢華に会わないといけないと思いはじめた



会いたいではなく、会わないといけないと





たまたま今日はなにか用事があったのだろうか?


もしかしたら、桐の家に行っているのかもしれない




(だけど、そうだったとしたらあいつの事だ。


電話かメールはするはず。たまたま忘れてるだけか?


佳奈にも連絡してないのも気になる)



その可能性はゼロでない


むしろ、そっちの方が可能性としては高い





しかし、心臓が早鐘を打っている


まるで何かに急き立てられているかのようだ



胸の奥がムカムカして気持ち悪い



どうしても嫌な予感がするのだ


形容できない感情はだんだんと膨れ上がり、俺の心を満たしてゆく



俺の心のように、空は鉛色に姿を変えて



やがて涙を落としはじめた

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