君と2回目の恋を
ぼけっと空を見上げていると、疾風のように駆けてきた人影が口を開いた



「蓮くん遅いよ!ずうっと待ってたんだぞ」



これもいつもの会話


ダークブラウンの髪と同じ色の瞳。文句を言いながらもいつも笑顔なこいつ


白夜の幹部、榎陽翔(えのきはるひ)



「わりぃな陽翔」


「、まぁ蓮くんがいうなら仕方ないな」



ちょっと笑って適当に陽翔をいなす


単純だからこういう時は扱いやすい


いなされていることにも気づいていない



「蓮斗さん、ちゃぁす」

「ん」


挨拶してくるこいつは、柊修星(ひいらぎしゅうせい)
俺の1つ下の高2

陽翔と同い年だが、陽翔より大人びいて見える



ウェーブがかった黒の髪と、深い色の黒い瞳がなおさらそれを強調している



どれもこれも変わりない


薄汚れたコンクリート


無造作に置かれたコンビニ弁当


それを囲んでいる仲間





夢華がいない日常が当たり前になったのはいつからだろう








寂しさを知らない空は青く




その空をまた見上げることも、変わらない

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