君と2回目の恋を
蓮斗side



なにもできない自分に腹が立つ


そんな俺を無言で責めている雨がうざったい



いっそのことこの雨が胸のなかの激情を押し流してくれないだろうか





一旦家に帰ったがじっとしていられず外にでてきた




雨の中、傘もささない俺をすれ違う人は怪訝そうな視線で見る





宛もなくただ歩いた





顔にあたる雨粒


髪から滴る雫




ふと、そこら辺のショップの窓に写った自分と目が合った




握りしめた手のひら


頼りなさげに揺れる瞳



ひどい顔だ



情けない顔だ
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