君と2回目の恋を
「……せや!」


「やめ…さい。かえ…て……さい」



どこからかチンピラの声がする



「ちっ、こんなときに」




正直、今は何もしたくない

誰とも話したくない。関わりたくない




だがそうは行かないと
自分の中で自分を、自分を責める声がする




ただの無抵抗な一般人が絡まれている


ここは白夜の縄張り


そして自分は白夜の総長だ




自分達の縄張りでチンピラを好き勝手させるわけにはいかない



白夜がなめられる


街が荒れれば敵に付け入られる


歴代の先輩たちの顔に泥を塗ることになる


自分を慕ってくれる仲間や後輩を裏切ることになる





見過ごすことはできない




俺しか見てないんだ

俺しかいないんだ





俺は白夜の、あいつらの総長なんだ



ほんとは夢華を探したい




それでもやっぱり。





あいつらを裏切ることはできない

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