君と2回目の恋を
夢華side


「真奈ちゃん、ここって男子が多いんですか?」


「そうよー
不良校だからねぇ

夢華ちゃんも気を付けなきゃダメよ

ただの不良ならともかく、族関係の生徒もいるからね」



「え、族!?」



薄々、感じていたけど、ここはオシャレな学校ではありませんでした





族と聞いたとき、ちょっと胸が騒いだ

でもそれは一瞬だった



なんだったんだろう

不安があったのかな



よくよく考えたら普通は不安だよね


だって暴走族だよ!

バイクとかブンブンとばして、喧嘩とかしちゃうんでしょ?



もし絡まれたらどうしよう

急いで逃げるか


でも私そんなに走るの速くないしなぁ



うわぁ、ものすごく不安になってきた



ぁぁ私のバラ色の高校生活が遠のいていく


待ってぇぇ私の青春!!




「夢華ちゃーん?大丈夫?

心配しなくても大丈夫よ
夢華ちゃんに喧嘩うるバカはいないから




脳内で繰り広げていた想像を、打ち切る



ん、なんでだ?なんで喧嘩売られないの?



そりゃ、売られないのはいいことだけど




その根拠は一体どこから来るのだろうか




やっぱり真奈ちゃんは謎が多い

さっきから意味不明な発言と、意味深な発言ばっかりだ




真奈ちゃんと仲いいからかなぁ

校長と仲いいやつに、そうそう喧嘩なんか売らないよね




あ!実は真奈ちゃんは最強の先生とか?


ご◯せん的な?



なんかかっこいいなぁ

でも真奈ちゃん細いしな


とても最強とは思えない


なんか食べるとムキムキになるとか?



ぽ〇ぱい的な?




「ゆ、夢華ちゃん?なんかとんでもないこと考えてない?

私は喧嘩できないわよ
ご◯せんじゃないからね」



「な、なんでわかったんですか?
真奈ちゃん、まさかエスパー!?」




おそるべし真奈ちゃん

やっぱりただの校長先生じゃないな




「違うわよ
夢華ちゃん、思ってることずぅーーーっと声に出してたわよ」



面白くてたまらないと言う感じで真奈ちゃんが吹き出す



え、まじですか

超痛い人じゃないですか




無意識ってのがたち悪すぎ

これからは気をつけよう




「ふぅ
ここで学校内の施設は全部よ

最後にちょっと、夢華ちゃんのクラスを見てきましょうか
今は授業中だから誰にも会わないし」



「そうですね」


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