君と2回目の恋を
「さて、戻りましょうか


あなたたちがいつもいるあそこに、夢華ちゃんを連れて行ってあげて」




あ、屋上ね



でもでも、真奈ちゃん一応校長だねよ


自らサボりなさいって言ってるようなもんたよね




まぁ確かに不良校だけどさ

そこはやっぱり校長の威厳を見せないと




「校長の威厳なんて集会で見せとけばいいのよ

単位とってればうちは何も言わないもの」




「真奈ちゃん、エスパーだ!」

「…お前、また全部口からでてたぞ」



え、またですか



「気を付けねば」


「今まで同じ台詞、何回も聞いたぞ」



「うるさいよ蓮くん」




「ふふ」




!?


夢華、笑った!

今までずっと笑わなかった夢華が、再開してから初めて笑った



華が咲くように



嬉しくなって夢華のてをハシッと握った


「あたしとおんなじこと言われてる」


「夢華、行こ!屋上!

みんな待ってる」





言いながら夢華の手を引っ張って走り出す



「ちょ、ちょっと待ってよ〜」


「早く早く!」







よかった


何も変わってない




確かに、記憶はないけど




私のことやみんなのことも覚えてないけど






夢華の笑った顔は何も変わらない





花が咲くように笑う顔は以前のまま






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