君と2回目の恋を
蓮斗side
「……ありがとな」
「うん?なにがかしら?」
佳奈が出て行ってから、校長に言った
なんのことかわからないって顔してるけど、確信犯だ
「とぼけんな
俺らのこと話さなかっただろ
夢華が混乱しねぇように」
今の夢華は、真実を知っていっぱいいっぱいだと思う
そこに俺らのことまで知ったら、相当な負担になる
……それに
俺らの、俺の存在は誰かに言われて認識させるのは嫌だった
自然に思い出して欲しかった
「別にあなた達のためじゃないわ
言い忘れてただけ」
そんなわけねぇのに
でも、その優しさが嬉しかった
「思い出す保証はどこにもない
あの子の記憶喪失は一時的なもではないわ
ずっと思い出さないかもしれない
むしろそっちの可能性の方が高い
それでも、いい?」
わかってる
夢華の記憶は戻らない可能性の方が高い
思い出さないかもしれない
俺という存在が、あいつの中から消えるかもしれない
過去の思い出も、時間もなかったことになるかもしれない
それでも
「俺が覚えている
俺が忘れなければ、過去は消えない
それに、思い出さなかったらまた作ればいい
上書きかもしんねぇけど、あいつの中に俺が存在するならそれでいい
俺は信じてる。あいつを。
あいつと過ごした時間を」
それだけいって、俺は屋上へと足を向けた
「……ありがとな」
「うん?なにがかしら?」
佳奈が出て行ってから、校長に言った
なんのことかわからないって顔してるけど、確信犯だ
「とぼけんな
俺らのこと話さなかっただろ
夢華が混乱しねぇように」
今の夢華は、真実を知っていっぱいいっぱいだと思う
そこに俺らのことまで知ったら、相当な負担になる
……それに
俺らの、俺の存在は誰かに言われて認識させるのは嫌だった
自然に思い出して欲しかった
「別にあなた達のためじゃないわ
言い忘れてただけ」
そんなわけねぇのに
でも、その優しさが嬉しかった
「思い出す保証はどこにもない
あの子の記憶喪失は一時的なもではないわ
ずっと思い出さないかもしれない
むしろそっちの可能性の方が高い
それでも、いい?」
わかってる
夢華の記憶は戻らない可能性の方が高い
思い出さないかもしれない
俺という存在が、あいつの中から消えるかもしれない
過去の思い出も、時間もなかったことになるかもしれない
それでも
「俺が覚えている
俺が忘れなければ、過去は消えない
それに、思い出さなかったらまた作ればいい
上書きかもしんねぇけど、あいつの中に俺が存在するならそれでいい
俺は信じてる。あいつを。
あいつと過ごした時間を」
それだけいって、俺は屋上へと足を向けた