教えてくれたのは、君でした。


ガチャッ──



「うち新聞いらな…」


「よっ」


「ちょっ、えっ!?どうしてここに!?」



私の家に訪ねてきたのは

玲くんだった



「どうしてって、まなちゃん

きょうは駅前にできた新しい店に行くって

約束してたじゃん」


「ごめんね、熱出て寝てました…」


「まぁとりあえず安心した」


「えっ?」


「待ち合わせ場所にこないし

電話もでなかったから

どっかで事故にでも

あってんじゃねーかって思ったから」


「ごめんなさい…」



「風邪ならきょうはだめだね

また来週にしよっか

じゃ、俺帰るね」


「まっ、待って玲くん…!」



グッー


「………っ!」



風邪移したくないし

部屋汚いし、頭ボッサボサだけど

もう少しだけ……


咄嗟に玲くんの腕を掴んだ


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