教えてくれたのは、君でした。
「いいよねー彼氏持ちの女の子って」
「えっ?」
「なんつーかこう…魅力的?っつーか
奪いがいがあるじゃん?
俺、彼氏持ちの女の子って
すっげー奪いたくなるんだよね」
「えっ…と」
「玲なんかやめて、俺にしない?」
「ちょっ、下野くん…!」
下野くんがグッと顔を近づけてきて
後ろは壁
しかも横にも壁
いつの間にかわたしは
廊下の隅にまで追いやられていた
「いまここで俺がキスしたら
愛美ちゃん、玲に見せる顔なくなっちゃうね」
「ちょっと下野くん…!」