教えてくれたのは、君でした。
*、「お前にはもったいないくらい」
────1か月後
私たちはというと
他校合同キャンプで
住み慣れた町から遠く離れた
山中にやってきた
「各班しっかりテント建てろよー
倒れたらしゃれにならんからなー」
心地よい日差しに、ちょうどいいそよ風
絶好のキャンプ日和です!
「愛美ー、私達は昼食の準備しようよ
男子はテント建てるのやってくれるみたいだから」
「うんっ、いま行くね!」
「まーなちゃん」
「ん、どうしたの?玲くん」
「これなんかあったら使って」
「バスタオル…?」
玲くんに突然手渡された
黄色のふわふわしたバスタオル
どうしてこれを私にくれたのか
聞こうと思ったけど
玲くんはテントを建てるのに
忙しいみたいで
理由を聞きそびれてしまった
「んー…何に使えばいいんだろ…」