教えてくれたのは、君でした。



私は水でびしょ濡れになった服の上に

玲くんのジャージを羽織った

少しぶかぶかで、

ほんのりと漂う玲くんの匂い



「やーっぱりまなちゃんって放っておけない

いっそのこと警備かなんか付けたいくらい」


「ごっ、ごめんなさい…」


「怪我とかしてない?」


「うん、大丈夫だよ」


「つーか俺の目論見通りだな」


「ん、なにが?」


「こんなことになりそうだったから

さっきバスタオル渡したんだ

本当は常備してほしかったけど

あんなの調理中は邪魔だよな、ごめん」

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