教えてくれたのは、君でした。



「約束だよ」


「約束?」


「まなちゃんとの約束が

俺がいま一番ほしいもの

他の人にも、俺らでも破れないくらいに

強い絆と気持ちで結ばれた約束」


「強い絆と気持ち…」


「俺さ、今まで何人も

付き合ってきたけど

本気になれた奴は一人も居なくて

いつも中途半端で終わってた」


「うん…」


辛辣な表情をした玲くんの横顔は

いつもとは違う真剣な眼差しで

過去を辿りながら話しているようで

玲くんの横顔から

私は目を反らすことができなかった


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