教えてくれたのは、君でした。
私は最近どこかおかしい
玲くんに甘い言葉を言われる度に
それ以上のものを求めそうになる
だからとはいえ、キスではなくて
ましてや触れ合ったりすることでもない
ただずっと、抱きしめていて欲しいと
たまに思ったりしてしまう
こういうのって、欲張りっていうのかな?
「まなちゃんがいまなに考えてるか
当ててあげよっか」
「えっ?」
「ほら、おいで」
「なっ、なんでわかったの!?」
「だからさっき言ったじゃん
隠そうとしてもバレバレだって
知ってた?俺ってまなちゃんの心を読み取る
エスパーなんだよ」
そう、いたずらっぽく笑って
玲くんはぎゅっと私を抱きしめる
彼の香り、彼の暖かさが
私の全身を瞬く間に支配して
その心地よさのせいなのか
私は気づかぬまに、意識を手放した
「おやすみ、まなちゃん」