教えてくれたのは、君でした。



私が色々な気持ちをさ迷わせていると

彼がぎゅっと私の手を握って

そして私も、自然に彼の手を握り返して

彼は続いて言葉を紡いだ



「俺は愛美に感謝してるんだ

なんの取り柄もない俺を

全力で好きになってくれて

俺に人を好きになることの

大切さを教えてくれて

そんでもって

俺自身を変えてくれて。

こう思えるのも、全部愛美のお陰なんだ

俺を変えてくれて、ありがとな」


彼は一つ一つの言葉を

迷いなく紡いで、私にぶつけた

彼の真剣で温かい言葉と眼差しに

私は気がつくと涙が一つ、こぼれ落ちて


そして私も彼と同じく

思うだけじゃなく、さ迷わせるだけじゃなく

精一杯の想いの丈を、彼にぶつけた

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