教えてくれたのは、君でした。



「そーいえば俺のクラスの女子も

首に絆創膏貼ってる奴いた」


「え…」


「彼氏につけられたキスマーク

親にバレないように、って」


「…………っ」



「愛美ももしかして

そうだったりすんの?」


「いやっ……その…」


「ただの傷なら、いま俺に見せてみてよ」


「ちょっ、悠里……?」



悠里が突然距離を狭めてきて

そっと首もとの絆創膏に手を伸ばす


どこか悲しそうな顔をしながら

ゆっくりと、少しずつ


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