教えてくれたのは、君でした。



玲くんは平然と私に抱きついてきた


それは、さっきまでの出来事を

隠そうとしているかのように

私には感じた



「どうしよ、今日は玲くんの前で

笑えそうにない…」



確かにさっき真白ちゃんは

前に付き合ってたって言ってた


真白ちゃんがいるあいだ

玲くんと一度も目が合わなかった



好きな人に目も合わせてもらえない


ただそれだけなのに

なんだかすごく


寂しくて、胸の奥がズキズキ痛い


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