いつだって君は嘘をつく
零母「実際は、違ったの。千沙ちゃんは虐待まではいかないけれど、千沙ちゃんに会う度に幾つか痣が増えてあった。だから、聞いたんだけれど千沙ちゃんは転けたとかしか言わなかった。痣も薄かったし私は受け流してしまった…。あの時、気付いてあげてれば………」
零「何それ…。俺、何にも知らねぇ。」
零母「……っ当たり前よ!好きな人にそんなにベラベラ言えるわけないでしょ!」
零「はっ?好きな人って何だよ。」
零母「千沙ちゃんは、零夜のことが好きだったんだよ?何?あんなに分かりやすかったのに気付いてなかったの?」
零「あぁ。」
零母「千沙ちゃんは、零夜に彼女が出来たことが悔しかったはずなのに。何も、何も言わなかった。今なら、千沙ちゃんの気持ちが少し分かる気がする。千沙ちゃんは、もう直ぐ死ぬ自分より零夜の幸せを……願ったのよ。」