これが恋というものかしら?~眼鏡課長と甘い恋~【完】
「キャッチ&リリースです」
手元の器の中の出目金をそっと水に返してあげた。
隣の女の子も不思議そうに彼女をみていた。
「最後まで世話ができないので、連れて帰りません」
それは最初にあった日に俺が彼女に対して言った言葉だ。
あの時、深く考えずに口に出した言葉を彼女はしっかりと覚えていてくれた。
俺の言った言葉を気にかけてくれたのか。
言葉にしがたい感情が胸に広がった。
彼女は立ち上がる。
「私お腹がすきました。高浜さんはどうですか?」
「まぁ、少しは」
「私あっちにあった、ベビーカステラとたこ焼きが食べたいです。今日は無駄遣いなんて言わないでくださいよ」
嬉しそうに指をさす彼女。
「そうですね、今日はあなたの好きなもの全部買いましょう」
「じゃあ、早速あっちですよ」
さっきまで俺からつないでいた手が今、彼女から握られた。
柔らかいその手を思わず強く握り締めそうになって、あわてて手を緩めた。
これぐらいのことで……。そうは思うけれど緩む顔はどうにもやめられそうになかった。
手元の器の中の出目金をそっと水に返してあげた。
隣の女の子も不思議そうに彼女をみていた。
「最後まで世話ができないので、連れて帰りません」
それは最初にあった日に俺が彼女に対して言った言葉だ。
あの時、深く考えずに口に出した言葉を彼女はしっかりと覚えていてくれた。
俺の言った言葉を気にかけてくれたのか。
言葉にしがたい感情が胸に広がった。
彼女は立ち上がる。
「私お腹がすきました。高浜さんはどうですか?」
「まぁ、少しは」
「私あっちにあった、ベビーカステラとたこ焼きが食べたいです。今日は無駄遣いなんて言わないでくださいよ」
嬉しそうに指をさす彼女。
「そうですね、今日はあなたの好きなもの全部買いましょう」
「じゃあ、早速あっちですよ」
さっきまで俺からつないでいた手が今、彼女から握られた。
柔らかいその手を思わず強く握り締めそうになって、あわてて手を緩めた。
これぐらいのことで……。そうは思うけれど緩む顔はどうにもやめられそうになかった。