これが恋というものかしら?~眼鏡課長と甘い恋~【完】
周りからなにか言われようものならば、きっと意識して会社では彼と話もできなくなってしまいそうだ。そうなると寂しい。
「大袈裟じゃないです。いいから先に行ってください。私、業務の開始時間に遅れちゃいそうです」
「わかった。じゃあ先に行くぞ」
すたすたと会社に向かって歩き出した速度は、私と歩いていたときの倍ぐらいは早かった。私に合わせて歩いてくれていたことがわかって、ニンマリしてしまう。
じゃあ、私もそろそろ……
「二宮さん?」
後ろから肩をたたかれて振り向くとそこに立っていたのは伊藤さんだった。
驚いて一瞬息をのんだ。きっとさっき勇矢さんと話をしていたのを見られたに違いない。
「さっきのって秘書の高浜さんよね? 最近よく話をしてるみたいだけど、仲いいの?」
伊藤さんの探るような視線が痛い。面倒見もよくてとってもいい人なんだけど、うわさ話が大好きなのがたまにキズなのだ。しかも……かくれ勇矢さんファンだ。
「たまたま会ってご挨拶しただけですよ。だからほら、先に歩いていっちゃったし」
「……ご挨拶ねぇ」
「大袈裟じゃないです。いいから先に行ってください。私、業務の開始時間に遅れちゃいそうです」
「わかった。じゃあ先に行くぞ」
すたすたと会社に向かって歩き出した速度は、私と歩いていたときの倍ぐらいは早かった。私に合わせて歩いてくれていたことがわかって、ニンマリしてしまう。
じゃあ、私もそろそろ……
「二宮さん?」
後ろから肩をたたかれて振り向くとそこに立っていたのは伊藤さんだった。
驚いて一瞬息をのんだ。きっとさっき勇矢さんと話をしていたのを見られたに違いない。
「さっきのって秘書の高浜さんよね? 最近よく話をしてるみたいだけど、仲いいの?」
伊藤さんの探るような視線が痛い。面倒見もよくてとってもいい人なんだけど、うわさ話が大好きなのがたまにキズなのだ。しかも……かくれ勇矢さんファンだ。
「たまたま会ってご挨拶しただけですよ。だからほら、先に歩いていっちゃったし」
「……ご挨拶ねぇ」