これが恋というものかしら?~眼鏡課長と甘い恋~【完】
「……二宮さんからだ。彼女三日前がうちで働く最後だったらしいぞ」
三日前……すでに彼女がこの会社にいない。
俺にとってその事実が重くのしかかった。自ら距離をとっていたのにも関わらず、自分のテリトリーからすでに彼女がいなくなったと知ると、言いようのない喪失感に襲われた。
「彼女この手紙、お前に渡して欲しいって。自分で渡せばいいって俺が言うと目に涙貯めて首ふってたぞ。一体なにがあったんだ」
それまでの、イライラした態度はどこにもなかった。それよりも、親友としての俺のことを真剣に心配しているようだった。
「彼女は……実家に帰ったんだ。俺たちはもう……」
宗治の心配が手に取るようにわかった俺は、すべてではないが宗治にふたりの関係が終わったことを告げた。
「彼女は納得してないみたいだったぞ。だからこそ、その手紙だろう?」
宗治に渡された手元の白い封筒には、彼女らしい凛とした達筆で俺の名前が書いてあった。
「もう終わったんだよ」
「お前それでいいのか?」
低い声で宗治が諭すように話しかけてきた。
「お前が弁護士にならないって言ったとき、周りは“逃げてる”って言ってただろ?でも俺は違うと、お前は自分の歩く道をやっと探し始めたんだって思ったから俺はお前と一緒に仕事がしたいと思ったんだ。そういう、周りに流されないお前が好きだった」
思いがけない親友の言葉に、胸が揺さぶられる。
三日前……すでに彼女がこの会社にいない。
俺にとってその事実が重くのしかかった。自ら距離をとっていたのにも関わらず、自分のテリトリーからすでに彼女がいなくなったと知ると、言いようのない喪失感に襲われた。
「彼女この手紙、お前に渡して欲しいって。自分で渡せばいいって俺が言うと目に涙貯めて首ふってたぞ。一体なにがあったんだ」
それまでの、イライラした態度はどこにもなかった。それよりも、親友としての俺のことを真剣に心配しているようだった。
「彼女は……実家に帰ったんだ。俺たちはもう……」
宗治の心配が手に取るようにわかった俺は、すべてではないが宗治にふたりの関係が終わったことを告げた。
「彼女は納得してないみたいだったぞ。だからこそ、その手紙だろう?」
宗治に渡された手元の白い封筒には、彼女らしい凛とした達筆で俺の名前が書いてあった。
「もう終わったんだよ」
「お前それでいいのか?」
低い声で宗治が諭すように話しかけてきた。
「お前が弁護士にならないって言ったとき、周りは“逃げてる”って言ってただろ?でも俺は違うと、お前は自分の歩く道をやっと探し始めたんだって思ったから俺はお前と一緒に仕事がしたいと思ったんだ。そういう、周りに流されないお前が好きだった」
思いがけない親友の言葉に、胸が揺さぶられる。