これが恋というものかしら?~眼鏡課長と甘い恋~【完】
「あの、植草様……」
呼ばれた植草社長はもちろんのこと、担当者や宗治そして俺もまさかここで植草社長に対して声をかけるものがいるとは思ってもおらず、声のした方振り向く。
そこにには、二宮さんが笑顔で立っていた。
「なんだい一体?」
植草社長が、二宮さんに声をかけた。
「あの、こちらのハンカチは植草様のものではないのですか?」
彼女の手元には白いハンカチが握られていた。
「あ、あぁそうだ。すまないね。いつの間におとしていたんだろう」
「よかったです。“純一(じゅんいち)”の“J”が刺繍されているので、おそらく植草様のものだと思いました」
ハンカチの刺繍の部分を指さして彼女が得意げに言う。
「あぁ、恥ずかしながら妻が刺繍したものでね。大切なものなので助かりました。では失礼するよ」
歩きはじめた植草社長に合わせて俺たちも歩きはじめた。
その瞬間、彼女の瞳が社長の後ろにいた俺を捉えた。
ハッとした表情を浮かべて固まる。
俺はその様子が気になったが、エレベーターに向かって歩き始めた。
呼ばれた植草社長はもちろんのこと、担当者や宗治そして俺もまさかここで植草社長に対して声をかけるものがいるとは思ってもおらず、声のした方振り向く。
そこにには、二宮さんが笑顔で立っていた。
「なんだい一体?」
植草社長が、二宮さんに声をかけた。
「あの、こちらのハンカチは植草様のものではないのですか?」
彼女の手元には白いハンカチが握られていた。
「あ、あぁそうだ。すまないね。いつの間におとしていたんだろう」
「よかったです。“純一(じゅんいち)”の“J”が刺繍されているので、おそらく植草様のものだと思いました」
ハンカチの刺繍の部分を指さして彼女が得意げに言う。
「あぁ、恥ずかしながら妻が刺繍したものでね。大切なものなので助かりました。では失礼するよ」
歩きはじめた植草社長に合わせて俺たちも歩きはじめた。
その瞬間、彼女の瞳が社長の後ろにいた俺を捉えた。
ハッとした表情を浮かべて固まる。
俺はその様子が気になったが、エレベーターに向かって歩き始めた。