これが恋というものかしら?~眼鏡課長と甘い恋~【完】
***
改札を抜ける前に、地図アプリを立ちあげて昨日高浜さんに教えてもらった自宅の住所を入力した。
総務課の先輩が方向音痴の私のためにこの無料アプリをダウンロードしてくれていたのだ。
まさかこんなに早く役に立つときがくるなんて思ってもみなかったな。
先輩に感謝しながら、改札を抜けて画面をみつめながら歩きはじめた。
まずは駅をでてハンバーガーショップの方だから左折ね。
意気揚々と歩き始めた私に声がかかる。
「どちらに行くのですか?」
振り向くとそこには、高浜さんが立っていた。
「あ、こんにちは」
「はい。こんにちは。失礼でなければ行先を教えてくださいますか?」
何を言ってるんだろう。高浜さんの家に向かってるに決まってる。
「あの高浜さんのお宅に……」
「私の部屋はこちらですよ」
駅をでて右の方向を指さしていた。
「でも、この地図アプリが左折だって」
スマホの画面を印籠のように高浜さんに見せた。
「右になっていますが……」
「えっ! そんなこと」
もう一度画面をよく確認すると確かに私が進もうとしていた方とは反対に目印にしていたハンバーガーショップがあった。
は、はずかしい、昨日行ったばかりの店の場所を勘違いするなんて。
改札を抜ける前に、地図アプリを立ちあげて昨日高浜さんに教えてもらった自宅の住所を入力した。
総務課の先輩が方向音痴の私のためにこの無料アプリをダウンロードしてくれていたのだ。
まさかこんなに早く役に立つときがくるなんて思ってもみなかったな。
先輩に感謝しながら、改札を抜けて画面をみつめながら歩きはじめた。
まずは駅をでてハンバーガーショップの方だから左折ね。
意気揚々と歩き始めた私に声がかかる。
「どちらに行くのですか?」
振り向くとそこには、高浜さんが立っていた。
「あ、こんにちは」
「はい。こんにちは。失礼でなければ行先を教えてくださいますか?」
何を言ってるんだろう。高浜さんの家に向かってるに決まってる。
「あの高浜さんのお宅に……」
「私の部屋はこちらですよ」
駅をでて右の方向を指さしていた。
「でも、この地図アプリが左折だって」
スマホの画面を印籠のように高浜さんに見せた。
「右になっていますが……」
「えっ! そんなこと」
もう一度画面をよく確認すると確かに私が進もうとしていた方とは反対に目印にしていたハンバーガーショップがあった。
は、はずかしい、昨日行ったばかりの店の場所を勘違いするなんて。