これが恋というものかしら?~眼鏡課長と甘い恋~【完】
「待ち合わせは……」
「あの公園で待ち合わせしましょう」
言葉を遮るようにして、自分から待ち合わせの場所を指定した。
「わざわざ面倒ではないですか?」
「いえ、会社の人にはあまり見られないほうがいいですから」
この間伊藤さんに聞いて高浜さんが社内でも人気があることを知った。
もし、社外で一緒にいるところを目撃でもされたら、また根掘り葉掘り聞かれる。
せっかくのふたりだけの時間や思い出を、高浜さん以外の誰かと共有なんてしたくない。
しかし、私のその言葉をきいた高浜さんが一瞬顔をしかめた。
「何か見られたら、不都合でもあるのですか?」
ふたりの時間を邪魔されたくないなんて、口が裂けても言えない。
「そういうわけじゃないんですけど」
「……まぁいいでしょう。時間が十九時でいいですか?」
「はい」
時間を告げ、給湯室を出ていく高浜さん。もう一度振り向いて眼鏡のブリッジを挙げ、私に告げた。
「左頬に、洗剤が付いていますよ」
そう告げるとクスクスと笑いながら、今度は本当に去っていく。
指摘された私は恥ずかしくなり、急いで頬を拭う。
どうしていつもこんな情けないところばかり見られちゃうんだろう……。
自分の迂闊さに反省しながら、頭の中は高浜さんとの食事でいっぱいだった。
「あの公園で待ち合わせしましょう」
言葉を遮るようにして、自分から待ち合わせの場所を指定した。
「わざわざ面倒ではないですか?」
「いえ、会社の人にはあまり見られないほうがいいですから」
この間伊藤さんに聞いて高浜さんが社内でも人気があることを知った。
もし、社外で一緒にいるところを目撃でもされたら、また根掘り葉掘り聞かれる。
せっかくのふたりだけの時間や思い出を、高浜さん以外の誰かと共有なんてしたくない。
しかし、私のその言葉をきいた高浜さんが一瞬顔をしかめた。
「何か見られたら、不都合でもあるのですか?」
ふたりの時間を邪魔されたくないなんて、口が裂けても言えない。
「そういうわけじゃないんですけど」
「……まぁいいでしょう。時間が十九時でいいですか?」
「はい」
時間を告げ、給湯室を出ていく高浜さん。もう一度振り向いて眼鏡のブリッジを挙げ、私に告げた。
「左頬に、洗剤が付いていますよ」
そう告げるとクスクスと笑いながら、今度は本当に去っていく。
指摘された私は恥ずかしくなり、急いで頬を拭う。
どうしていつもこんな情けないところばかり見られちゃうんだろう……。
自分の迂闊さに反省しながら、頭の中は高浜さんとの食事でいっぱいだった。