これが恋というものかしら？~眼鏡課長と甘い恋～【完】

「彼女とはどんな話を？」

思わず尋ねてしまう。

「え、何？気になっちゃう感じ？」

そのからかう態度にイライラが募る。

「いえ、別に。それよりも……」

眼鏡のブリッジをあげて、冷たい視線を向ける。

「昨日お渡ししてあった決済資料がまだ私のところに届いていません。それに明日の会議で使う資料もお渡ししてありますが、お目と押しいただけましたか？それと……」

　まだ続けようとする俺の言葉を宗治が止めた。

「あ～もうわかったって。さっさと部屋に戻って仕事すればいいんだろ。ほんとお前は面倒な奴だ」

　お前に言われたくない。

　さすがに仕事中だから言葉には出さなかったが、顔には出ていただろう。

　そんな俺を宗治は面白いものでも見るような顔でみていた。