只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
夏休みの計画
「うーん。おいひ~!」
アイスを食べる花音は幸せそうに目を瞑る。
それを見て『あぁ、女の子だな』と思った。
選んだフレーバーもストロベリーチョコといかにも女子力を感じる。
ほのぼのと花音を見つめていると、同じように…いや、それ以上に嬉しそうに花音を見る直人が目に飛び込んできた。
私には真顔やら怒り顔しかしないくせにっ!
その穏やかな顔を見ていると、あれは忠告でしかなかったんだと改めて思う訳で…
他意はなかったんだよね!きっとそう。
「美桜」
「うん?」
「…いる?」
いつの間にか花音のカップをボーッと見ていたようだ。
花音はアイスを私に向けると、首を傾けて聞いてきた。
それに眉がピクリと反応してしまう。
「い、いい…」