只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
「相変わらず苦手なんだねぇ。苺好きそうな顔してるのに」
「何それ?」
苺好きな顔って…どんな顔なんだか。
まぁ、苺が苦手な人の方が断然少ないから驚かれることは多々ある。
『苺を食べないなんて…あんたは人生の半分を損している!』
と言われたことも。
別にアレルギーとかじゃないから食べられないことはないんだけど…
ツブツブの食感がねぇ…
どうしても好きになれない。
考えていると味がよみがえってきそうなので、それを打ち消すようにアイスを口に含む。
私が買ったのはクッキー&クリーム。
口に入れた瞬間に広がるココアクッキーのほろ苦さとクリームの甘み…
この絶妙な風味がたまらないんだよね!
「今日は待ってくれてる間なにしてたの?前みたいに図書室?」
「へ?」
アイスも残り少なくなった時、花音に急にそんなことを聞かれた。
さっきの直人との出来事が私の頭をよぎり、素っ頓狂な声を上げてしまった。