只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
「それで?今日は一体なんのご用でしょう」
「あのねー、新しくデザインした服の記録撮影をしたいんだけど…『また』モデルになって欲しいの」
「また撮影~?…しかも今日!?」
そういえば、前回の時も当日に連絡してきたんだった。
こういうのって、事前確認とかするべきだよね!?
「まぁまぁ。そう言わずに…そうだ!手伝ってくれたら~美桜の好きなあの店、連れてってあげる」
「ぜひとも手伝わせてもらいます!」
私はお母さんの言葉に速攻で答えた。
うわーっ、あの店に行けるなんて超楽しみ!
これだけでモチベーション上がるよ!
そのお店というのは、焼きたてパンとパスタが有名なレストランで。
毎日スゴい行列を作るうえに少しお高めの値段設定だから、中々行くことが出来ない場所。
そこのメロンパンがサクサクでめちゃくちゃ美味しいんだぁ…
「じゃあ30分でそっちに着くから、出る用意しといて?」
「ん、分かった」
電話を切ると急いで出掛ける準備をはじめる。
着替えをしたり、持ち物チェックやテレビやクーラー、照明の消し忘れがないかなど…
何しろ30分しかないもんで、時間はあっという間に過ぎていった。