只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
「なっ…、おまっ!……」
さすがの大和でも意味が分かったようで、花音を見ながら口をパクパクさせている。
その上お顔は真っ赤だ。耳まで赤くなってる。
花音はその反応を見て、意地悪そうな笑みを大和に返していた。
最近の花音は…すっごく積極的だ。
気持ちを伝えたから、何か吹っ切れたのか…
昔とは比べものにならない位、自分の想いをストレートに本人へぶつけている。
それでその度に直人は不機嫌になるのだけれど。
ほら、今もいつものように眉を寄せてって…あれ?
不機嫌に…なってない?
いやいや、それよりも…
何なんだ。その微妙な顔は?
予想していたのとは全く違う表情を見せる直人。
そのことが、私の中で焦りを感じる。
でもなんで…
一体…どうして?
いや、そんなの考えたって分かる訳…
“私の知らない直人を見て怖いから…”