只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!



走り終えた直人は花音…ではなく私を見ている。


100メートル走を見ていた私とは当然、目がバッチリと合っていて…



な、なんで…こっちを見るんだい?


あなたの想い人はグラウンドの方に座ってるってのに…



心の中で意志疎通を図ってみるものの通じるはずもなく。


少しの間見つめあった結果、向こうが視線を逸らしたことで終息を迎えた。



い、一体今のは何だったのか…




ピーンポーンパーンポーンーー



『えー、三番目は二年の学年種目ですので、二年生は入場門へ集合して下さい』



困惑する暇も与えられないまま、無情にもアナウンスが流れる。


取りあえず、席を立つみんなに合わせて私もトボトボと門の方へと向かっていった。



今日の直人は何か変だ…


さっきといい、今といい。



そんでもって今日の私も、




何か…変。


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