只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
「た…坂口先生っ!」
少し離れた距離から隆兄を呼ぶ。
振り返った隆兄は不思議そうな顔付きでこっちを見ていて…
なるちゃんと本当に付き合ってるのか…もちろん知りたい!
でも…それよりも、恐怖心の方が大きくなっていって…
「何でも…ありません!」
結局私は聞けなかった。
しかも…注意されていたのに走ってきてしまった!
…私ってバカだな。
色々と後悔しながらも、息を整えたあとパソコンルームに入る。
そこで盛り上がる三人の姿を見て何だかホッとした。
「来た来たー!あのさ、美桜は日曜日お暇?」
「日曜?…特に何もないけど」
「じゃあ水族館に行こうよ!四人で!」
キラキラした笑顔でそんなことを言われると当然断れるはずもない…断るつもりもないけど。
花音の笑顔につられて、私も自然に笑顔になっていた。