只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
「あーっと…今度こそ、帰るから…」
「ん、おやすみぃ…」
「早く良くなれよな?」
そう言って直人は私の頭を撫でた。
その手つきがまるで、子供扱いをしてるみたいで…
そんなの…花音にはやんないくせに!
「直人はさ…、頭撫でるの、好きなの?」
好きな子には奥手なのにね…
まぁ私は対象外ですから?やり易いんでしょうけど?
あー、何なんだろ。
どうしてか、ムカムカする…
「なに?一体どういう……!」
突然、驚いた表情で手を引っ込める直人。
無自覚かよっ!
余計傷付くわ!!
「今さらでしょ~?ちょっと前にドアの前でバイバイした時だって…撫でてたじゃんか」
「え、マジ?」
「こんなん嘘ついてどうすんのさ!」
頭を抱えるとはこういう状況か。
目に見えて動揺してる直人なんて…珍しいや。