只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!



「大体さ、投票の形式的に人気のある人に偏っちゃうのは、当然っちゃ当然じゃない?」


「うんうん。それは言えてると思う」



花音の言ったように文化祭での投票は男子が女子に、女子が男子にしか入れられないと決められている。


だから必然的に結果は分かりきったようなものなのだ。


それを本人たちが理解しているのかは微妙なところだけど…



『初めの代表者に驚かれましたでしょうか?それとも…予想が当たっていたという方もいらっしゃったのでしょうか?』



学内がざわめくのを読み取っていたのか、結構な間を開けてからまた放送が始まった。


低すぎもせず高すぎもせず、心地のよい芯の通った声…



「やっぱり素敵だよね~…部長の三木先輩!」


「はいはい、出ました。美桜の声フェチが」


「うーっ、花音にはこの良さがわっかんないかなぁ?」



放送部部長の三木拓真(ミキ タクマ)先輩。


放送部は昼休みとかに学校の行事予定とかお知らせなんかを放送してくれるんだけど…
金曜日が三木先輩の担当!


やっぱ他の部員と違って箔があるっていうかさ~…


体育祭の時も主に三木先輩がアナウンスしてたんだよ…ね……


< 223 / 896 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop