只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
私はその瞬間…
花音の切なそうな顔を、ほんの少しだけ…見てしまった。
それが一体どういう意味を持つのか。
今の私には、分からなくて…
「か…」
『さぁ、最後の王子役の発表です!栄えある三人目となるのは~……』
三木先輩ーっ!今声掛けるとこだったのに!
もう花音の表情も普段通りに戻っちゃってるし。
聞くタイミングが….
『二年、藤堂直人!以上の三名です!』
「藤堂くん、カッコいいもんね~」
「うん。でも、ちょっと高嶺の花過ぎる…」
「ちっ、あの美男子かよっ」
次の発表にも周りの反応は様々。
私としては、三木先輩は想像通りの答えを言ってくれた。
何というかさ…ありのまま過ぎて面白くない感じ?
「はいはい、ワロス」
「てめぇ…前の二人とリアクション違うじゃねぇか。ぶっ飛ばすぞ」
「うわー、直人くんコワーイ(棒読み)」