只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
どうにかこの話をスルーさせられないか。
何か違う話題を…
話題話題話題わだ……あっ!
「ねぇ?直人って結局投票誰に入れたの?」
「は?何いきなり…」
「いいじゃん!減るもんじゃないんだし、ね?」
「……ん」
素っ気ない返事と一緒に直人は右を指差した。
右っていうと私とコンクリートの壁しかない。
つまり…
「私に入れたと!?」
「まぁ…そういう事になるのかね?」
「そういう事にしかなりませんよね!?」
どーして私なんだ!
この男は要らんことをしてくれちゃって!!
『だって……王子役、だよ?他の女の子と仲良くしてるのなんて…例え劇でも、耐えらんない…』
あっ…そうか。
直人もきっと、自分とは違う男の人と演じて欲しくなくて…
だから身近にいる私に白羽の矢を立てたってことか。