只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!



「三木先輩といえばね…」



そんなに長くない帰りの道中。



「三木先輩ってさ~…」



何でか私は…



「三木先輩が…」



三木先輩のことばっかり話していた。


正直、話のネタなんて何でも良かった。


直人にさっきの話を戻されさえしなければ、それで良かったのだ。


私にとって、先輩の話は間髪入れずに喋れそうだったしね?


うーん、それにしても…やっぱり話すと実感しちゃう!



「三木先輩(の声が)素敵だなぁ…」



エレベーターを一階で待っている時に、私はポツリと呟いた。


隣にいる直人にも聞こえるかどうか分からない、小さな声で…


まぁ何も反応がないし、聞こえなかったんだろう。


危ない危ない!自分でもうっかり口に出しちゃってたから…



前に花音に言われたことを思い出す。



『そんなに(三木先輩が)好きなら告白とかしないの?』



って…


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