只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
「なぁ、美桜」
「ん~?」
「お前…三木って先輩の声が気に入ってんだよな?」
「…そーだよ?」
私の後ろにいる直人から、そんな質問が飛び込んでくる。
何を突然藪から棒に。
そもそもそれがどうしたっていうのか…
「じゃあ…俺の声は?」
「ふぉ?」
「好きな部類?それとも…嫌い?」
「な、何だい。いきなり、そんな…」
ホントに急過ぎるんですけど!
直人の声、ね……
うっ…むー、好きかどうかって言われてもなぁ。
「うーん……考えたことない、からなぁ…」
直人と初めて会った頃は、人の声に対して執着なんてなかったし…
親しいからこそ色眼鏡で見なかった、のかも…?