只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
出欠確認も終わり授業が始まる。
初めは私も黒板や先生の話しに集中していたんだけど…
やっぱり一人で勉強してる時とは違って、その集中力が薄れてしまう。
なるちゃんと隆兄のキスシーンが浮かんできては消して、浮かんで消して…
うーん…忘れたいと思っても忘れられるものじゃないよね?
苦しくなってきて額を手首で押さえていると、不意に肩を叩かれる。
私の隣…といえば窓と直人しか居ない。
そっと直人の方を向けば、ばっちりと目が合った。
「どうしたの?」
「それはこっちの台詞。辛いなら保健室行って休めよ」
『保健室』
その単語を聞いただけで心臓がバクバクとうるさい。
保健室なんて行ったら…余計に悪化する!
「大丈夫」
ブンブンと首を振ると、自分にも言い聞かせるつもりで直人にそう答えた。
大丈夫、大丈夫と…