只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!



「それで…一体何があったのよ?」



放課後になって、たまに四人で来る公園に花音を誘った。


ここなら人気が少なくて話しやすいから。



「あの噂さ…本当だった」


「噂?」



私がそう切り出すと、花音はどれの事だろうと視線をさ迷わせる。


そうだよね。噂なんて色々と飛び交ってるし、すぐには思い付かないか…



「ほら、なるちゃんと、隆兄の噂…」


「あぁ!あれね?本人に聞いたわけ?」



花音の問いに私は首を横に振った。



「じゃあ、なんで分かったのよ?」


「……キス、してる所を、見た」


「……はぁ!?」



ビクッーー!


普段から声が通る花音の声。
そんな花音の叫びに似た声量に私まで驚かされた。


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