只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです！

「ほらほら、大和も直人も！美桜ちゃん売り子さんバージョンのご感想は？」


「おっとー！？そんなものは聞かなくていいから！」



ニヤニヤする花音に美桜は慌てふためいている。


そして自分でも赤くなってるのが分かるのか、その頬を手で押さえていた。



こいつは……っ。


一々反応が可愛過ぎんだって…！



こんな風に感じるのは惚れた弱味からなのか…


いや、間違いなくそうだろうな。


我ながらつい最近まで花音を好きでいたのに現金だと思える。



「あっ……と、可愛い…と思う…」


「うっ……そ、そうですか、ね…？」



…なんだこの初々しいカップルみたいな光景は。


真っ先にそう口にしたのは俺じゃなく大和。


大和は思った事をすぐ口に出来る奴だ。


対して俺は口にも出せないし行動するのも苦手…


だから、大和のこういう所が羨ましかったりもする。