只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
「よぉ、待たせて悪かったな」
「ううん!全然だよ」
あれから数日が経って…
私は大和に部活の助っ人が終わったら教室に来てほしいと頼んでおいた。
「それで?話って何だよ」
「う、うん…えっと…」
大和を呼び出した理由。
それは他でもない。告白の返事をするため…
本人からいらないと言われていたけど…やっぱり、なし崩しには出来ない!
…大丈夫。隆兄の時のようにもう、逃げたりしない…
私は目を伏せて息を落ち着かせた。
「私、大和とは付き合えません。ごめんなさい!」
教室に私の言葉だけが響く。
そして、しばらくの間静寂が訪れた…
「返事は、別にいらないって言ったよな?」
「…分かってる」
口を開いて出たのは、いつもより低い大和の声…怒りや悲しみが交じったような、そんな声。
それに胸が押し潰されそうになる。